給料や役員報酬

合同会社を設立した場合の給料や役員報酬の決め方について

商法が大改正された際に、日本国内で設立することができる会社の種類が変更されました。法改正前は、株式会社、有限会社、合資会社、合名会社の4種類の組織形態が用意されていたのですが、法改正後は有限会社を新たに設立することができなくなってしまいました。法改正時に既に設立されていた有限会社はそのまま残っているわけですが、有限会社という名称を名乗っていたとしても、法律上は株式会社として取り扱われています。有限会社を作ることができなくなった代わりに新たに導入されたのが、合同会社という名前の新しいスタイルの会社です。

商法が改正されてからまだそれほど長い年月が経っていませんので、合同会社のことをよく知らないという人が大勢います。一言で言うと、株式会社と組合のイイトコ取りをした組織構造になっているのが合同会社です。合同会社の場合、合資会社や合名会社のように社員が無限責任を負うことはありません。社員全員が有限責任社員になるという決まりになっていますので、万が一のことがあっても出資金を超える責任を追及されてしまう心配がありません。それでいて、株式会社よりも様々な手続きが簡略化されているため、機動的な事業運営が可能になるというメリットがあります。

合同会社を設立して従業員を雇えば、当然のことながら従業員に対して給料を支払うことになります。この給料の額をあまりにも低く設定すると、従業員が集まってきません。求人広告を出しても1人も応募者が現れないような状況になってしまっては困りますので、世間並みの給料額を決めるようにするのが普通です。ただし、設立時には従業員を1人も雇い入れず、役員である社員1人が全ての業務を回す形を取っていることがよくあります。現実的なことを考えると、個人事業主が法人成りをする際に株式会社ではなく合同会社を選択することが多いです。その場合、社員自身に対する給料、すなわち役員報酬を決める必要があります。

従業員に対する給料も役員報酬もどちらも経費として計上することができますから、法人税のことを考えると多めの金額にしておいてもさほど問題はありません。しかし、設立直後は本当に予定通りの売上を出すことができるかどうかという不安を抱えているため、役員報酬額を低く設定するケースが多いです。ですが、役員報酬は定期同額給与の原則に従って支払われることになっていますので、売上が多く出たからといって、年度途中で自由に金額変更をすることができません。設立時にさしたる理由もなく役員報酬額を低めの設定にしてしまうケースが少なくありませんが、専門家に相談して、適切な金額設定を心がけるようにした方がよいです。